
「起業家」と「企業家」の違い
どちらも、翻訳前の言葉は「entrepreneur」で同じだと考えられるが、日本語のニュアンスとしては異なってとらえられる。
「起業家」というと、会社を起こしたり、新規事業を起こしたりするイメージで、「事業を起こす」というところに主眼が置かれる。
「企業家」というと、「事業を継続的に行う」、時には「事業を変化させて企業を存続させる」イメージになり、「継続」や「存続」に主眼が置かれる。
ドラッカーの著書では、イノベーションを記述する際に「entrepreneur」が使っていて、以前では「起業家」と訳されていたが、新しい版では「企業家」が使われている。また、シュムペーターの定義では、「企業」は業を起こすだけではなく、既存の事業においても継続的に行われるべき活動を示し、ドラッカーの定義においても、「企業家とは富を生む力を資源に与える人たち」としている。